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2015年12月14日月曜日

ダンス教育ラボ vol.3 開催決定

スクール・オブ・ダンスプロジェクトが2013年度より継続して開催してきた「ダンス教育ラボ」の開催が決定しました。
今回は2日間に渡って初心者から経験者まで幅広く対応したワークショップやトークセッションを行います。アーティスト、教員、教育プログラム関係者など、ダンス教育に関心ある方々が立場の垣根を越え、ダンス教育のあり方を考える場となることを目指します。
是非ご参加ください!


「ダンス教育ラボ vol.3」
2016年1月16日(土)、17日(日)



【プログラム】
16日
17:00〜17:45 活動報告会
18:00〜19:30 ☆WS①「子ども向けワークを体験する」講師 伊藤知奈美(Co.山田うん)
20:00〜21:00 ラボトーク①

17日
12:00〜13:00 ラボトーク①上映
13:30〜15:00 ☆WS②「ワークショップを実践してみる」講師 岩渕貞太
15:15〜16:00 ☆WS③「学校での授業を体験する」講師 梶本はるか
16:15〜16:30 記録集上映
16:30〜17:30 ラボトーク②

☆のみ有料・要予約

【料金】
2日通し券:一般3,500円 学生2,000円
WS①、②:一般1,500円 学生1,000円
WS③:1,000円

 【予約】
info@school-dance.jp

【会場】
急な坂スタジオ
http://kyunasaka.jp/access



2015年12月13日日曜日

12/9 森下真樹 3日目

「おはようございます!三日目ですね。」
今日もアシスタントのダンサーたちの10秒ダンス。ダンサーたちも毎回本気で立ち向かい、違うことをやるので子どもたちはどんどん色んなものを見ることになります。安定の森下さんの自己紹介ダンスも「おきまり」のようになって子どもたちにウケています。

今日も太鼓ゲームから。寝ているところからゆっくり動いてみたり、5秒以内に背の順に並んだり、少し難易度が上がっています。身体が暖まったところで昨日やった振付けのおさらい。言葉も一緒に覚えている子もいたりして、寧ろこちらが驚かされます。サビの前に一列に並ぶ演出や間奏での走り方や最後のポーズなど、少しずつ明日の発表用に整理されていきます。

その後、男女でペアになってのペアワーク。まず森下さんがアシスタントのダンサーとお手本を見せます。「自分の手のひらと相手の目の間の距離を一定に保ちます。」そして、男子生徒ともやってみます。クラスメイトの思わぬ好パフォーマンスに盛り上がる子どもたち。「始めは相手が付いてこられるようにゆっくりね」と声をかけます。

男女でのペアワークということでぎくしゃくしないか心配していましたが、飄々とうまい流れにのせられて、どのペアも楽しそうにワークに取り組めていたのが印象的でした。
あまり積極的に動けていなかった女の子も元気な男子と組むことでいつもより沢山動けていました。半分に分かれてお互いを見合ったりもし、この日の授業は終了。

明日はいよいよ3クラス合同ワークショップからの発表です。

(レポート:政岡由衣子)

12/8 森下真樹 2日目

4日間連続ワークショップの2日目です。
昨日より少しリラックスした様子で学校に向かいます。子どもたちも少し慣れた様子。アシスタントのお兄さんたちにちょっかいを出したり、懐いています。

「おはようございます!2日目ですね。。。集中〜」といきなり集中の儀式。昨日よりもシン…と静まる子どもたち。「いい集中でしたね」と森下さん。今日もアシスタントのダンサーたちが10秒ダンスをそれぞれ見せ、森下さんの自己紹介ダンス。そして太鼓ゲームの始まりです。この日は曇っていて体育館はとても寒かったのですが、なんのその。子どもたちは元気に走り回ります。身体の一部をくっつけて繋がる「おもしろつながり」でもどんどん柔軟な発想が出てきました。

大きな円になって昨日の続き。自分のあだ名と好きな食べ物を言っていきます。次は自分のあだ名と自分の夢。少し照れくさそうに大きな声で夢を言っていく子どもたち。「みなさんの夢が叶いますように」と締めくくり、まねっこワークへ。

「とことん、しゅんの真似〜」と、みんなでアシスタントダンサーの真似をしてみます。始めはゆっくりと単純な動き。少し大きな動きになっていった所で「次はマキバンバンのまね〜」声を出しながらまねっこしていきます。「押す!」「まわす!」と、いつのまにか同じ動きをループ。どんどん動きが身体に入っていきます。いつの間にか振付けが渡されていきます。「音楽にのせて今の動きをやってみよう」とかかったのは山本リンダの「どうにもとまらない」。ノリノリで一曲踊りきりこの日の授業は終わり。

太鼓の音や集中の儀式など、いつの間にか少しずつ森下さんと子どもたちの間にルールができてきました。きちんとしたコントロールの中で楽しくワークショップが行われているのに驚きました。

(レポート:政岡由衣子)

12/7 森下真樹 1日目

今回ワークショップを実施する4年生は男子の割合が多いこともあってか、若手男性ダンサー三名をアシスタントに連れて来られた森下真樹さん。体育会系のテンションで朝から熱気があります。森下さんは「みんなの生き様を見せてこう」と彼らに伝えます。

まず体育館の色んなところに隠れてスタンバイオーケー。体育館に入ってくるなり「あれ?今日は誰か来るんじゃなかったっけ?」と言いたげにキョロキョロ見回す子どもたち。普段通りに授業開始の挨拶をすると、どこからか太鼓の音が聞こえてきます。1人のダンサーがキャットウォークから踊り出て、「わー!!あそこ!」と驚く子どもたち。続いて舞台下の引き戸からゾンビのようにもう1人、子どもたちの中に掻き入ります。最後はなんと跳び箱の中から登場!子どもたちは立ち上がり、「きゃー!」と楽しんでいます。

太鼓を叩き終わり「はじめましてー」と森下さん。事前の打ち合わせで、今回子どもたちにはダンスの授業とは伝えず、身体遊びの達人が来る、と言ってあります。「私たちは普段は面白い動きを見つけてそれを舞台で踊る仕事をしています。色んな動きがあるので10秒ずつ踊ってもらいましょう」とアシスタントのダンサーにふると、アクロバティックな動きに子どもたちも歓声を上げます。最後に森下さんの自己紹介ダンス。「森下チキチキマキバンバン シッチャカメッチャカ暴れん坊 夢は情熱大陸に出演すること よろしくお願いします」色んなダンスがありますね、とさっくりまとめ、ワークに入ります。

「身体ではどんな音が出せるかな?」と色んなところを叩いたり弾いたり。「じゃあ、止まってても鳴ってる音は?うん、心臓だね」心臓の鼓動をそれぞれ感じます。「じゃあこれを早くするにはどうしたらいい?」「走る!」と子どもが答えます。その場でダッシュ。「じゃあ次は体育館の色んなところに走っていくけど、太鼓の音が聞こえたらストップ。いくよ〜」一斉に散り散りになって思いっきり走ります。音が鳴ったらピタっ。「お、この○○くんの止まり方はいいですね〜みんなもちょっと違う止まり方をしてみようか」と促していきます。また走ってピタっ。色んなポーズを森下さんが司会者さながら「今の気持ちは?」などとイジっていきます。子どもたちもそれに呼応してもっと面白いものを、とアイディアを捻り出します。

徐々にルールが増えていきます。太鼓が三回鳴ったら体育座り。四回鳴ったら寝る。五回なったら壁に張り付く。六回鳴ったら5人と握手…。緩急つけながら色んな高さや速さで動いていきます。

最後に大きな円になって、名前のリレー。それぞれがつけている名札の通りのあだ名を大きな声で言っていきます。森下さんはそれを円の中心で受け止めます。
段々と集中が切れてきて少し騒がしくなってしまいました。そこで集中の儀式。「身体に集中するために、声は一旦無くします。マキバンバンが「集中〜」と言ったらみんなもそれに続いて「集中〜」と言って目をつぶって下さい」みんなで手を合わせて目を閉じます。静かになるまでしばし待ってから目を開けて再びリレー。さっきより速くやることができました。

「いいですね。みんなに拍手〜!」

あっという間に1日目の45分が終わりました。

(レポート:政岡由衣子)

2015年11月30日月曜日

11/30 Co.山田うん 最終日

週末を挟み、いよいよ今日が最終日です。
1時間ワークショップをした後には1、2年生が体育館にやってきます。

子どもたちは朝から少し興奮気味。普段人前に出るのが苦手な子も多いようですが、みんな今日を楽しみにしていた様子でした。

「オッケー集合〜」とじょこピ〜が声をかけ、いつも通り「おはようございます」からスタート。4日目のワークショップからぐんっと打ち解け始めた子どもたちでしたが、今日はひと際大きな挨拶です。みんなで大きな輪っかを作るのもスピーディーです。

子どもたちお気に入りのラインダンス(体育館の線の上を走る)も行います。このワークをやるのは3回目ですが、色んな楽しみ方がどんどん発明されていました。そして音楽でダンス。体育館いっぱいに広がって3曲分、のびのびと踊っていました。

この時間最後は3つのポーズを組み合わせたフレーズのおさらいです。1、2年生が座る場所のことも考えて、場所や方向を調整し、それぞれだった4チームを一つに繋げました。
合体ポーズで集合写真を撮り、1、2年生を迎え入れます。



全体で30分弱のショーイング。1、2年生はどんなものが見られるのかわくわくしている様子です。まず、じょこピ〜が挨拶をします。「こんにちは!」1、2年生が元気いっぱ い返します「こんにちわ!!」振り返って支援級生に「こっちも負けてられない!こんにちは!」「こんにちわ!」そうして挨拶をしあい、いつものようにダン スの時間へと入っていきます。音楽をかけて踊ったり、電車のように連なったり輪っかになってジャンプしていると見ている子どもたちも身体をうずうずさせて ぴょんぴょん跳ねています。

さっきおさらいした3ポーズのシーンを見せたら奥に並んで自由ダンスの時間。まずじょこピ〜が一人で出て行って踊ります。ミッチー、ヤンも加わってそこから子どもたちにタッチ交代。2、3人でも全く臆する事なく堂々と空間全部を使って踊っていました。どんどん人数も増え、男子チーム、女子チームに分かれての自由ダンスなども行い、最後は合体ポーズ!大きな拍手を貰いました。

じょこピ〜が「みんなも踊ってみたい?よし、立って〜」と見ていた子どもたちに言うと、歓声をあげながら一斉に散らばります。「幸せなら手をたたこう」でクラブさながらの盛り上がり。一曲終わってくたびれてみんなで座って手を振るダンス。そして最後にはいつも通り、体育館に、自分の身体に、空気に、全部に大きな「ありがとうございました」をして終わりました。

終了後、子どもたちは口々に「楽しかった!」と言ってハイタッチ。もう会えないと寂しがる子どもたちに「踊っていればまた会えるからね」と伝えるじょこピ〜。学級の先生は「普段は自己表現や人前に出る事が苦手な子たちが前に出て楽しそうにやっていて驚きました」と話されていました。そして「またこのダンスを踊りたい!と言っている生徒がいますので、CDのタイトルを教えてください」とも。小さなダンスの種が撒かれたように感じました。


(レポート:政岡由衣子)

2015年11月28日土曜日

11/27 Co.山田うん 5日目

体育館に着くと何人かの子どもたちが既に裸足になって待っていました。授業を楽しみにしていたそうです。

今日も「おはようございます」の挨拶から始めます。前日、前々日の疲れも見せず、寧ろ昨日より元気な子どもたち。真似っこダンスでは今まで使っていなかった体育館の端っこや壁などにも行き、空間を再発見する場面も。

 
前日やった体育館の線の上を走るワークを、出会ったらジャンピングタッチ、足でタッチ、おしりでタッチなど発展させて行います。そして音楽をかけてダンス。 昨日子どもからリクエストのあった「幸せなら手を叩こう」や「手の平を太陽に」など。一度踊ったことのある曲でも電車のように連なってみたり、輪になったり、座って踊ったり、正面を変えたり、色んな可能性を示していました。


そのあとは合体ポーズのワーク。一人ずつ出て行って前の人に身体のどこかを繋げて大きなポーズを作ります。「初めに行く人は長く止まっておかなきゃいけなくて 大変だから、みんなすぐ行けるように準備しといた方がいいよ!」とじょこピ〜が声をかけます。あくまでも指導ではなくアドバイスのスタンスを取っているのが印象的でした。

前日に作った3つのポーズのおさらいをします。自発的にさらにアレンジを加えるグループもありました。

残り20分。今日は一人ずつの自由ダンスに挑戦。その前にやった3つのポーズをやったり、変な風に歩いてみたり、クルッと回ったり、みんな堂々と友だちに自分の踊りを披露しているのに驚きました。自然と踊る人数が増えていき、「出たい人は出ていいよ〜」とじょこピ〜が言うと、ほとんどの子どもが踊りだし、最後には全員で自由ダンス。約10分踊り続けクタクタになり、みんなで体育館に寝転び一曲分お休みの時間。興奮ぎみだった子たちも次第におだやかに。


いつものように体育館に、自分の身体に、空気に、全部に「ありがとうございました」をして終わりました。

次回最終日は他学年も交えて公開ワークショップを行います。

(レポート:政岡由衣子)

11/26 Co.山田うん 4日目

リーダーのじょこピ〜の元気いっぱいの挨拶から始まった4日目の授業。「おはようございます!」がダンスに発展していきます。言葉遊びをしながらイメージを全身で表現していきます。真似っこダンスの後は楽しい音楽にのせて体を動かします。

授業開始から30分、すっかり体の温まった子どもたち。3つのグループに分かれてそれぞれ3つの動きを作ります。「こんなのがいい」「これは?」と出たアイディアをリーダーが「それいいね!」とまとめ、話し合います。動きができたらそれを3つの場所で繰り広げます。間の移動にも工夫があり、チーム毎に特徴のあるシーンが出来上がりました。
「寒くなってきた?じゃあ身体を動かそう!」次は体育館に引いてある色んな線の上を走ります。友だちと出会ったらタッチ。連れ立って行ったり一人でゆっくり歩いてみたり、思い思いに時間を過ごします。そこからみんなで輪になって小さくなったり広がったり、順番にジャンプしたり最後には座って輪の中で自由ダンス。最初じょこピ〜が輪の中で踊り始めます。そこにみっちー、ヤンも加わり三人で色んな動きを繰り広げ、子どもたちにバトンタッチ。最初は躊躇していた感じの空気もどんどん時間が進むにつれ自然と解け、「次やりたい!」と手を挙げる子も。側転したり走って転がったり元気いっぱいに身体を発見していました。

最後には全員で自由ダンス。踊り終わった子どもたちは清々しい顔をしていました。体育館に、自分の身体に、観てくれた人に、空気に、全身で「ありがとうございました」を言って1時間半ノンストップの授業が終わりました。

(レポート:政岡由衣子)

2015年11月25日水曜日

11/25 Co.山田うん 3日目

南瀬谷小学校の実施はCo.山田うんのカンパニーメンバーのみなさんです。リーダーは城俊彦さん、アシスタントに三田瑶子さん、長谷川暢さん。支援学級32名の子どもたちと、6日間ワークショップを行います。7月に1回目を実施、11月17日に2日目、1週間空いて3日目の実施です。

あいにくの雨に体育館もひんやり冷えて、子どもたちも心なしかおとなしめ。
そんな中、城さん(じょこぴー)の元気な声が響きます。
最初は音楽に合わせてまねっこダンス。”幸せなら手をたたこう”に合わせて手を叩いたり足をならしたり、、、3曲程ノンストップで踊り、元気いっぱいな3人の熱気に子どもたちもほぐれていきます。

次は身体で音楽をつくってみようと3つのグループに分かれます。グループで相談しながら手や足そして声を使って音を出しながらリズムを作っていきます。音をならさない休符の部分はポーズでつなげていき、音楽を作る身体もすっかりダンス。各グループみんなにお披露目すると、ひとつとして同じ物はなく、3つのすてきな音楽が出来上がりました。
今度はその3つの音楽を組み合わせて一つの音楽を作ることに挑戦。
他のグループに惑わされてしまったりもしましたが、音楽を奏でる身体は真剣かつ活き活きしていてとても素敵でした。

そして次は輪になって一人ずつ真ん中に出て自由ダンスです。自由に踊って良いよということと、一人ずつということではずかがる子どももちらほら。しかし城さんたちは無理やり踊らせようとすることなく、じっと輪の中を見つめて子どもたちが戸惑いながらも踊りだすのを見つめていました。そうすると気付いたら恥ずかしがっていた子どもたちも踊っているです。無理に踊らせようとするのではなく、子どもたちから出てくるのを待つというのも大事なことだと考えさせられました。

最後は2回目の実施でも踊ったらダンスをおさらいです。
音楽に乗ってみんな元気よくおどっていました。ねっころがったりする動きもあり、これがダンス!?と驚いた子どももいたのではないでしょうか。
このダンスで3日目は締めくくり。32人もいると全員が集中することは難しく思えますが、踊ることを通じてだんだん子どもたちが夢中になっていく姿が見ることが出来ました。

あと3回、発表が迫ってきてドキドキワクワクが募ります。

(記録:米田沙織)



2015年11月19日木曜日

11/19 Co.山田うん 最終日

いよいよ最終日。これまで三日間で練習したり発見したものを舞台の上で発表します。子どもたちは電車に乗って地域の劇場である神奈川区民文化センターかなっくホールまでおでかけします。

劇場に着いた子どもたちは静かに気合いを漲らせている様子。まず客席へと案内されます。「緊張するね」と笑顔のロンさん。劇場とはどういう場所か、どんな危険があるのかを丁寧に伝えます。そしてついに舞台上へ。

前日までに練習してきたシーンをひとつひとつ調整していきます。「みんなの顔が見えるようにね」「横に広がりすぎると袖に入ってしまうよ」「後ろの方のお客さんのことも見てね」と声をかけます。
最後に一番始めの振付けのシーンを練習し、約1時間の本番前リハーサルを終えました。

お弁当休憩を挟み、いよいよ本番です。「本番までの時間は舞台に立つ人にとって一番大切な時間。どんな準備をすれば一番いい状態で舞台に立てるのか、それぞれ考えて時間を過ごしてね」と、ロンさんが休憩前に話していたのが印象的です。

本番30分前。学校関係者や保護者、一般観覧客、そして同じ西寺尾小学校の4年生と6年生が今日のお客さんです。続々と集まり、客席は満席。いよいよ5年生とCo.山田うんで作ったオリジナルのダンス作品「ハッピーバースデイ」開演です。

始めにロンさんがお客さんに挨拶をします。「誕生日は持っていない人がいない」とワークショップの初日に話していた事がコンセプトへと発展していったようでした。

幕が開くとノリノリの子どもたち。身体を大きく使って振付けを踊ったり、客席通路まで使って大きな輪っかになったり、1人ずつ出て行くシーンでは堂々とアピールをしていました。途中のロンさん、もじゃもじゃ、あっこの踊りには会場全体が引き込まれ、最後にはクラスごとに舞台に上がって自由ダンス。大きな盛り上がりと共に約30分の発表が終わりました。

そして演目終了後には学校主体での振り返り会がおこなわれました。各クラスのスクール・オブ・ダンス実行委員さんが色々と用意をしてくれたそうです。
やった側の5年生の感想、観た4、6年生の感想、そして副校長先生の感想などをみんなで聞き、この機会をより意義深いものとしていました。

(レポート:政岡由衣子)

2015年11月18日水曜日

11/16 Co.山田うん 1日目

今年で連続して4年目の実施となる西寺尾小学校でのCo.山田うんによるワークショップ。全国的に見てもあまり例のない、小学校とアーティストの継続的な取り組みが行われています。

今年度も5年生3クラスを対象にワークショップを開催。3日間の授業を経て4日目に地域の劇場かなっくホールにて成果発表を行います。

朝、慣れた足取りで駅から小学校へ向かいます。教員の方々と「今年もよろしくお願いします」と挨拶を交わし、体育館へ。常時10人を超えるダンサーが在籍するCo.山田うんでは、メンバー三人一組でチームを編成してアウトリーチ活動を行っています。今年の講師は昨年度から引き続き、川合ロンさんと広末知沙さん、小山まさしさん。三人は子どもたちを待つ間、身体を暖めながら空間に馴染ませていました。

子どもたちが元気よく体育館に入ってきます。挨拶、自己紹介を済ませたら早速音楽に合わせて踊りが始まります。ロンさんの真似をしながらウォームアップ。
昨年度のかなっくホールでの発表を観たせいか、子どもたちはみんなやる気満々です。

円になり、隣の人に色んなものを渡していきます。「挨拶」「プレゼント」「見えない何か」「オリジナルな動き」何周もする内に子どもたちの反応もどんどん速くなり、動きものびやかに。「プレゼントを渡すときみたいに、気持ちを大切にしてね」「もっともっと人とかぶんないような動き、やってみて!」と声をかけるロンさん。
渡すワークの発展で、クラス全員で一列に並び、動きの伝言ゲームをやります。「同じものを伝えようとするのに全然違うものになってしまうね。面白いね。どうせ変わっちゃうならもっと変なものに変えてみよう!」と、全員がそれぞれオリジナルなアレンジを加えながら伝言していきます。

授業時間も残り10分、というところで「振付けをやりまーす。サクッと教えるからサクッと覚えてね」とロンさん。約1分のダンスの振付けも隣同士で助け合いながら覚えていました。

授業が終わったあとも三人は大人気。昨年度ワークショップを受けた6年生も窓から「元気〜?」と挨拶していました。

さて、最終日にはどんなダンスが観られるのでしょうか。


(レポート:政岡由衣子)

2015年10月22日木曜日

10/22(木) 小野寺修二さん 勝田小学校4日目

4日目、いよいよ発表に向けて構成を組み立てていく作業です。

3限目はまたまた教室を飛び出してなんと屋上へ!!
晴天のもとオープニングシーンが出来上がっていきます。
小野寺さんはすっかり演出家の顔。声がけも前3日と雰囲気が変わり鋭さが増しています。ワイワイと賑やかな子どもたちもその空気をすぐ感じ取り、小野寺さんの演出に応えようと一生懸命取り組んでいました。

屋上は日光が強すぎて、、中庭で再開。そして、4限目は体育館に移動、本番の場所で更に構成を固めていきます。
今までの取り組みの中でそれぞれのワークを一人一人が取り組んで来た分、発表でも一人一人主役になれるパートが渡されていきます。子どもによって得意不得意やお気に入りのパフォーマンスがあり、小野寺さんはそれをちゃんと汲み取って演出に組み込んでいきます。子どもたちは順番を覚えたり、一人で舞台に立つということにまだ慣れていないようですが、それぞれの見せ場に照れたり喜んだり楽しんだりする姿に、素敵な発表になる予感をびしびしと感じました。

アーティストの姿勢を崩さない小野寺さん、全体を丁寧にフォローしていく藤田さん、子どもたちに大人気の王下さん、抜群のチームワークが子どもたちの顔をどんどん真剣に変えていきます。優しく接するだけが、子どもと向き合う姿勢ではないということに気付かされる時間でした。

音楽も加わって作品はまだまだ進化しそうです。発表ギリギリまで作品創作は続きます。


(記録:米田沙織)

2015年10月21日水曜日

10/21(水) 小野寺修二さん 勝田小学校 3日目

前回7月7日の実施から3ヶ月と少し間が空きまして、ここから連続3日間、最終日には他の学級の子どもたちに成果を披露します。
今回からアシスタントに王下さん(ワンちゃん)も加わり、発表に向けて加速していく予感を感じながら学校へ向かいます。

学校につくと子どもたちは中休み中、小野寺さんご一行を見つけると嬉しそうに駆け寄って来ます。中には「発表は何をやるんですか!?」と勇み立つ子どもまで(この子は後にエンターテイナーとあだ名がつきます。)

ワンちゃんの自己紹介が終わったら、小野寺さんはiPadを取り出していろいろな音を出していきます。サイレンや拍手、びよよよ〜んといった効果音、その音に合わせて身体を動かしていきます。一人が発明した動きをみんなでまねっこしたり、音に合わせて身体を動かす面白みに子どもたちは準備万端。
次は教室を飛び出して中庭での青空授業です。中庭では前回の2回で行ったワークをもう一度挑戦しつつ発展させていきました。
鞄を使ったマイムや、一人が額縁を持ってそれを覗くと回りの人がストップして絵になるという、ストップモーション。
1回目の実施から続いて、小野寺さんは必ず全員ひとりずつに取り組むよう促し、ひとりひとりの体験を大事にしているのが印象に残りました。子どもたちは遊ぶ感覚で身体と向き合い、それを楽しんでいるようでした。


次の時間は体育館に移動します。
次は黒い大きな布を取り出して、小野寺さんが王下さんが広げて持ちます。
すると藤田さんは黒い布から上半身だけだして、エレベーターのように降りていきます。
降りるだけではなく、上ったり、横移動したり、、、そうです、あのエレベーターのマイムです(正式名称があっているかはわかりませんが。)
子どもたちも先生方もその様子を見て感嘆の声をあげます。

さっそく子どもたちも挑戦。今回も一人ずつ挑戦をしていきますが、ゆっくり身体を動かしてエレベーターを降りていくのに苦戦する子も。小野寺さんはそれをじっくり見つめ、ひとりひとりにアドバイスをしていきます。何回も挑戦して、出来るようになると、小野寺さんは今度はそれにストーリーをつけていきます。この数十分で子どもたちがめきめき素敵になっていく姿にびっくり。
練習して上手になる達成感やストーリーが展開していくことの楽しさ少しでも伝わっていると良いなと思いました。

どんどん変わっていく子どもたち、発表が楽しみです。


(記録:米田沙織)



2015年9月29日火曜日

9/29(火) 梶本はるかさん・北尾亘さん いぶき野小学校 最終日

最終日は2限が2クラス、3限が3クラス、そして4限は学年合同での実施、そして発表です。この日の実施は梶本さんとアシスタント高谷、米田2人の3人でのぞみます。

2限3限はクラスに分かれて今までの実施での内容に肉付け輪郭付けをしていきました。
まずクラスごとに円をつくり動きのリレー。声を出しながら身体を動かしたり、足や手で音を出したり、今まで梶本さんのまねっこで一緒に動いてきたことを今度はひとりひとり友達に伝えていきます。これまでの実施で言葉や音を出しながら身体を動かす楽しさをすでに実感しているからか子どもたちはどんどん動きを友達に伝えていきます。




今度は3回目でクラスごとに作った動物園の復習。動物園と身体の一部で描いてから、好きな動物になっていきます。
飼育員さんにえさをもらったり、同じ動物になってじゃれたり、強い動物同士で格闘したり、動物になるのに夢中になりながらも友達同士でいつもの人間同士とは違った(笑)ふれあいが生まれていきました。
また、動物たちが食べる草になったり、そびえ立つ木になったり、動物以外の物になってその様子を楽しむ子も。賑やかでオリジナリティ溢れる動物園が出来上がりました。

さて締めくくりは”亘ダンス”の復習です。これはもう言うまでもなくバッチリ。あとは4限を待つばかりです。




さあいよいよ4限目、初めての学年合同でのダンス!!
160人の子どもたちは元気いっぱい、覚悟はしていたものの圧倒される勢いです。
4限の途中から、保護者の方々や2年生が発表を楽しみに体育館に入ってきます。
学年全体で取り組むワークと発表の境目をなくして、子どもたちがワークに取り組む様子を見てもらう形となりました。


まずは体育館の線に沿って学年で一つの四角を作ります。何と160人で動きのリレーに挑戦!!最初から最後まで伝わるのに時間がかかってしまうのではという不安もなんのその、どんどん動きが伝わっていき、待っている間もどこに動きか伝わっているのか興味津々な子ももいるくらいです。なんと3周も動きをつなげることが出来ました。
次はクラスごとに四角の真ん中に集まり動物園をつくります。
これはクラスごとに色の違う動物園となり、他のクラスを見ることで、「あ、こんな動物も出来るんだ!」「こんな風に見えるんだ!」と発見もあったようでした。




そして最後は音楽に乗せた”亘ダンス”。160人のエネルギーが体育館いっぱいに炸裂。
ポーズのあとの「ありがとうございました!」で発表を締めくくりました。




発表が終わってどこか清々しい顔の子どもたち、「私たちは普段劇場で踊っています。ダンスだけでなくてもいいので、いろんな本物を沢山見てね。」という梶本さんの言葉が印象的でした。






最後は「ダンス大好き!!」のかけ声で集合写真。4日間でダンスの種がみんなに植わっていたら、そしてどんどんその種が芽吹いて育っていってくれたらと願います。


(記録:米田沙織)

photo by bozo









2015年9月24日木曜日

9/24(木) 梶本はるかさん・北尾亘さん いぶき野小学校 3日目

2回目の実施から2週間空き、梶本さん北尾さん2人そろっての実施となります。
校門に向かっている私たち一行を見つけた1年生のみんなはクラスから一生懸命手を振ってくれます。教室の外には夏休みに育てた朝顔が最後の花を咲かせていました。

北尾さんとは3週間ぶりにあう子どもたち。今日は北尾さんがリーダーとなって進行します。
まずは一回目に振付をした、音楽に合わせたダンス。”亘ダンス”の復習と練習です。先生方も一緒に覚えてクラスで練習して下さったそうで、復習はばっちり!
「ダンスと音楽は仲良しだから、音に合わせて楽しんで!」と北尾さん。
さらに、前の人から後ろにどんどんつながっていくウェーブが追加されました。波を後ろまで届けるのは一人では成立しません。『クラスで力を合わせて!!』と北尾さんからかけ声に子どもたちは波を伝えていきます。
ウェーブが追加されて1曲まるごとの構成が完成!!




29日の最終日の発表に立ち会えない北尾さんは「最後にもう一つダンスの種を蒔いていきます。その種をみんなで育てて花を咲かせて下さい。」と子どもたちに伝えて最後のワークに取り組みます。

まずは自分の名前を身体で書いてみよう。と手や足だけでなく大きく身体を動かして名前を書いていく北尾さん。子どもたちも自分の名前を書いていきます。
「次はみんなで動物園をつくろう!!」と動物になる北尾さん。子どもたちは私はこれ!僕はこれ!とつぎつぎと声に出して好きな動物になっていきます。
「動物園にいるのは動物だけかな?」との問いかけに、「飼育員さん!」「お水!」「柵!」子どもたちから沢山の声があがります。「じゃあ次はそれになってみよう!!」動物や飼育員さん、電灯などなど、、
さらには、なりたい物の名前を身体で書いてから変身するというルールも加わり、いよいよ動物園が出来上がっていきます。





こうして一つの取り組みの中にいろいろな要素が加わっていき、まさに種を蒔いていったという印象。発表まではもちろんその先も種を育てていって欲しいという想いで駆け抜けた時間だったと思います。

(記録:米田沙織)

2015年9月21日月曜日

9月9日(木)3.4時限、台風18号による大雨に見舞われる中、保土ヶ谷区にある横浜市立岩崎小学校にて梶本はるかさんによる第一回目のダンスの授業が行われました。
今回初の試みとして、岩崎小学校と緑区のいぶき野小学校での実施は梶本はるかさんとダンスカンパニー〈Baobab〉主宰の北尾亘さん、2人のアーティストが共に授業を組み立て、実施します。
岩崎小学校では、3回目と4回目の授業で北尾さんが加わりますので、乞うご期待。

受講者は台風だろうと元気いっぱいの2年生!1時限に1クラスという、比較的少人数での実施です。
子供たちは緊張した面持ちで列になって体育館に入場し、先生の指示の元体育館の中心に集まり、体育座りで待機。
そこへ突然jazzyな音楽がかかり、梶本さんのダンスが緩やかに始まりました。子供達は暫し呆気に取られながらも、ダイナミックな梶本のダンスに大いに喜んでいる様子。
アシスタントに入ったSODメンバーの高谷も加わり、子供達に大接近しながらダンスを披露。突然始まったダンスに興奮しながら、「面白そう!」「なんだこれ!」と声をあげる子供もいました。
私たちは先生では無いので、私の事ははるちゃんと呼んでね」と梶本さん。
「今のはダンスなの?」という子供達の問いかけに対し、「はるちゃんはダンスだと
思っているよ」等、子供たちの方から沢山の言葉が飛んで来ました。
梶本さんによる子供たちへの挨拶や問いかけから、自然な流れで動きを模倣するウォーミングアップへ移行。動きと言葉を合わせた動作に、食い付きながら付いていく子供たち。
「おにぎりぱくぱく」「足を洗おうごしごしごし」「あれは誰だ!」全身を使った模倣により、すっかり身体は温まった様子。 





次は〈幸せなら手を叩こう〉の音楽に合わせて手を叩き、足を鳴らし、お友達と指鳴
らしやウィンクをしたり。最後には大きな円になって一斉にジャンプ。
大汗をかきながら、子供たちはまだまだ元気な様子です。
次のワークは2人組を作り、1人が身体で作った輪をもう一人がくぐり抜けるというもの。ブリッジをしたり、走ってくぐり抜けたり、工夫をこらします。。

人数が増えると出来る形も増えていく!4人で一つの輪を作ったり、8人で複雑なトン
ネルを編み出したり。




最後に各グループの発表を行うも、可動式のトンネルや複雑なルートの輪、素敵な題名を付けてくれたりと、どのチームも身体をめいっぱい使い、個性豊かな仕上がに発表の後は温かい拍手でしめくくりました。
最後はまた梶本の動きの模倣に戻り、身体をさすりながら「ありがとうー」とクールダウン。この後は給食の時間が待っています。
梶本さん、SODメンバーも子供たちと一緒に給食を頂く。
次回は2日後の9月11日。今日を経て、子供たちの中の身体やダンスへの向き合い方は変わるのだろうか。取りこぼさずに発見していきたいです。





2015年9月1日火曜日

9/1 梶本はるかさん・北尾亘さん いぶき野小学校 1日目

いぶき野小学校 一日目

今回、いぶき野小学校・岩崎小学校の2校はダンサー・振付家の梶本はるかさんと北尾亘さん、2人のアーティストが共同で授業を組み立て、実施する新たな試みを行っています。
梶本さんは、ソロでの作品創作やプロジェクト大山での活動を中心にされているアーティストです。小学校教諭免許を所得し、学校現場に関わりながらダンス教育のあり方を探っています。
北尾さんはダンスカンパニーBaobab(http://dd-baobab-bb.boo.jp/index.html)の主宰として活動されています。俳優としての演劇作品への出演やソロ作品の創作、ワークショップやアウトリーチ等さまざまな角度から舞台芸術、ダンスに関わっているアーティストです。
お二人のそれぞれの視点・手法を持ち込み、子どもたちにとってより触れ幅の大きい豊かなダンスを経験してもらうことを目指しています。

いぶき野小学校での実施が 9/1 一足先にスタートしました。
今回はアーティストの梶本さん、北尾さん、アシスタントにスクールオブダンスから高谷、米田が入ります。
授業を受けるのは1年生160人5クラス。4限5限を2クラス・3クラスに分かれて実施しました。

授業は挨拶もなしに突然音楽が流れ始め、アーティストによるパフォーマンスからスタート。子どもたちは今まで観たことのない身体の動かしかたをしながら踊る姿をみて驚きと興味と喜びでいっぱいの様子でした。
挨拶と自己紹介で初めてアーティストの声を聞く子どもたち。いぶき野小1年生の学年目標は『大好き』
「学校」「大好き!」「友達」「大好き!」「勉強」「大好き!」の掛け合いの後、

「ダンス」も「大好き!」

になろう!!と授業がスタートしました。


まずは梶本さんがリーダーになってまねっこしながら身体を動かす準備体操。
声を出しながら身体を動かしていく梶本さんに子どもたちは無邪気にまねっこしながらついてきます。大きな声を出しながら身体を動かすことで、身体も心もほぐれていきます。
リーダーが北尾さんにバトンタッチすると今度は「声を出さないでまねっこしてみよう」と子どもたちに投げかけます。完全にテンションがあがった子どもたちには静かにしているのは難しかったようですが、同じワークでも違ったアプローチをすることで経験できることも違ってくる可能性を感じました。

次の取り組みは北尾さんがリーダー。音楽に合わせて振付を踊ります。ただ音やカウントにあわせて身体を動かすのではなく、振りのひとつひとつに”海中に潜る””窓を拭く””綺麗に拭けたかチェックする”
など、イメージと動作を結びつけていきます。
イメージを伴いながら身体を動かすことで、今までとはちがった感覚で音楽と踊ることができたのではないでしょうか。予想以上の集中力で振付もどんどん進んでいきました。
「次ははるちゃん(梶本さん)がリーダーだから楽しみにしててね。今日やった振付忘れないでね。」
と次回への期待と宿題を残しつつ、初日の授業は終了。

人数の多さに驚きながらも、先生方のご協力のもと、子どもたちの興味と集中力で無事に1日目を終えることが出来ました。

(記録:米田沙織)

2015年8月30日日曜日

7/7 小野寺修二さん 2日目

初日から続けての二日目、小野寺修二さんとアシスタントの藤田桃子さんも昨日よりリラックスした様子で勝田小学校に向かいます。子どもたちの緊張は勿論、アーティストも普段とは勝手の違う環境。やはり初日の緊張は計り知れません。

昨日小野寺さんたちが小学校に置いていった鞄は大人気で、子どもたちは授業の後も「これ(単純な行き来)はできるんだけど、これ(回転)がな〜」なんて言いながら楽しんでいたそうです。

元気に体育館に入ってきた子どもたち。今日は輪になってオノデランのゆっくりした動きを真似する所からスタート。そこから手をパチン!と叩いてまわしたり、”見えない何か”を渡していったり、徐々に想像力とパントマイムの要素が加わっていきます。

「二人組になっておでことおでこの間に見えない棒を挟んでみよう。」パートナーが後ずされば前進し、棒を落とさないようにソロリソロリと歩きます。見えないものを他の誰かと共有するのはなかなか難しく、どうやって意志の疎通をとればいいのか、子どもたちは声を出したりそれぞれのペアでの何となくのルールを作りながら取り組んでいました。

二人組での見えない綱引きはペアごとにみんなの前で発表しました。発表の前にはおじぎも忘れずに。最後には綱が切れて引き分けとなります。

お茶のみ休憩を挟み、後半に突入。

「今から見せるものにはルールがあります。どんなルールか当ててみてね」と言ってデモンストレーションを始めたオノデランとももこん。1人の男の子が興奮気味に「片方がしゃがんだらもう片方は立つ!」と言い当てます。男の子はももこんと交代してみんなが見ている前で、さながら決闘のようにオノデランと対峙します。どんどん交代していき、全員がオノデランと一対一の体験をしました。それぞれの個性を見極めながら身体で対話を進めていくオノデランはどこかユーモラスで、周りで見ている子も見飽きることなく楽しんでいました。

最後の20分間は加速度的に様々なワークを行いました。ペアで糸操り人形、鏡の真似っこ、前後に並んでの真似っこなどを駆け足でやった後、再び集合して”見ているものを枠で切り取る”というワークを行いました。フラフープを額縁に見立てて、動いているパートナーの一瞬を切り取ります。その瞬間動いていた人は完全にフリーズし、枠がはずされるとまた動き出します。
最後にはオノデランが枠を持ち、全員でフリーズに挑戦しました。

次回は3ヶ月後の10月。子どもたちの3ヶ月間の成長が楽しみです。

(レポート:政岡由衣子)

2015年7月9日木曜日

7/6 小野寺修二さん 勝田小学校 1日目

勝田小学校  1日目

勝田小学校本日からスタートです!
アーティストは小野寺修二さん。http://www.onoderan.jp/website/?cat=4
アシスタントの藤田さんと共に勝田小学校に向かいます。
支援学級の9名の子どもたちと5日間授業を行います。

小野寺さんの鞄を使ってのパフォーマンスから授業はスタートしました。
みんな間近でくりひろげられる小野寺さんのパフォーマンスに興味深々、出会い頭から楽しそう!やってみたい!という声があがりました。

まずはみんな鞄のパフォーマンスに挑戦。
一つのワークごとに子どもたちひとりずつ発表していく形で進行していきました。
そのあとはペアになって相手を動かしたり、動かされたり。止まること動かすこと、操られている感覚や人の身体を造形していくことを楽しんでいるようでした。
はじめは緊張して引っ込みがちだった子もだんだんと動きに打ち込み、みんなチャレンジ精神旺盛に新しい身体と出会っていく様子に見ている私たちはただただ驚きすごい!!と子どもたちのパフォーマンスに毎回拍手喝采。
先生方も果敢にトライして下さり、子どもたちと一緒に楽しんでいるようでした。

じっくり観察してから取り組む子や動きを自分で発展させていく子、みんなそれぞれに興味や取り組み方が違っていて、それを受け止めて手を差し出したり、時には声をかける先生を遮っても動きが出てくるのを待ったりと、子どもたち一人一人を見て向き合う小野寺さんの姿勢が印象的でした。

素敵な出会いの初日となりました。

(記録:米田沙織)

2015年7月8日水曜日

2015年度「スクール・オブ・ダンス」


Dance Dance Dance @ YOKOHAMA 2015」連動企画
横浜市芸術文化教育プラットフォーム スペシャル版「スクール・オブ・ダンス」
とは…!

音楽・美術・演劇・ダンス・伝統芸能など、幅広い分野で活動しているプロのダンサーたちが小学校に出向き、授業を通して自由な発想を導き、豊かな感性を育てる「横浜市芸術文化教育プラットフォーム」。
この事業が横浜市のダンスフェスティバルDance Dance Dance @ YOKOHAMA 2015と連動し、ダンスプログラムを拡充し、【体験型スペシャル版】として、実施回数を増やし、その成果を披露する発表の場を提供します。
「新しいものをゼロから創り出す」ことを通して、発想力や行動力を育てることで、子どもたちの学習活動をより豊かなものにする次世代育成プログラムです。

スクール・オブ・ダンスプロジェクトスタッフは3年に一度のこの事業に参加し、こちらのブログでそれぞれの授業の様子をレポートしていきます!どうぞお楽しみに。

2015年1月22日木曜日

キッズダンスシアターいよいよ明日!!

いよいよ明日に迫りましたキッズダンスシアター!
今回出演するのは西寺尾小学校の5年生の子どもたちです。
講師はCo.山田うんの川合ロンさん、アシスタントは同じくカンパニーメンバーの小山まさしさん、広末知沙さんです。

今週の月曜、火曜と授業を重ね、今日は本番を明日に控えた最後の授業でした。初めて1組さんと2組さんの合同稽古。気合いが入ります。

朝からさむ〜い体育館でしたが、月曜火曜と授業で覚えた振付を復習しながら音楽に合わせて身体を動かしてウォーミングアップ。
元気いっぱいに動いたあとは、今度は静かに、言葉を使わないで動いてみようと講師の川合ロンさんから投げかけがあります。
友達とのやりとりで思わず出てきそうな言葉はぐっと飲み込んで身体だけで取り組む、子どもたちのエネルギーが凝縮した瞬間が見受けられました。



そしていよいよ、本番の流れがついていきます。
月曜火曜と取り組んで来たことが次から次へと展開していき、”あ!この曲はこの動きだ!!””次はこれだ!!”とひとつひとつのシーンに夢中で取り組んでいたら、気づくと作品が出来上がっていました。



全身で見て全身で聞いて、全身で感じて踊ってほしいとロンさん。子どもたちも明日に向けて士気があがったようでした。
明日はいよいよ劇場での本番です。
チャレンジ精神旺盛な子どもたち、舞台上でもいきいきとしたみんなの姿を見ることができるでしょう!!

Photo by bozzo


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【キッズダンスシアター vol.3】
2012年からダンスを授業に積極的に取り入れてきた西寺尾小学校が地域の劇場にお出かけし、ダンスカンパニーCo.山田うんと一緒に作ったオリジナルダンスを発表します。子どもたちの驚きと発見が詰まったパフォーマンスをぜひご覧ください。

2015年1月23日(金)
13:30~(受付13:00/開場13:15)
料金無料/全席自由(予約不要)
会場:かなっくホール(横浜市神奈川区民文化センター) 

出演:横浜市立西寺尾小学校5年生の子どもたち
構成・演出:川合ロン(Co.山田うん)
アシスタント:小山まさし、広末知沙(Co.山田うん)
照明:山下恵美(株式会社 RYU)

【会場】
 かなっくホール(横浜市神奈川区民文化センター)
 〒221-0044 横浜市神奈川区東神奈川1-10-1. TEL:045-440-1211
 アクセス:JR「東神奈川駅」または京浜急行「仲木戸駅」から徒歩1分
 http://kanack-hall.jp/map/



2014.12 日野南小学校コンドルズワークショップ


昨年12月の3日間、横浜市立日野南小学校でコンドルズによるダンスワークショップが行われました。
講師はコンドルズの平原慎太郎さん、アシスタントは香取直登さんです。そして受講者は5年生のこどもたちです。

コンドルズのワークショップといえば、面白いコンタクトワークが特徴的です。
今回のワークショップでは、コンドルズ仕込のワークも感じつつ、しかしメインは平原さん独自のダンスが展開されていきました。

ウォーミングアップから、身体を通して人と関わるワークがいくつも出てきました。
「こんなことしたことなーい!」とこどもたちは初めてやってみるワークにとまどいつつも、できたときの達成感はかなり嬉しそう。

メインはビートルズのオブラディオブラダに合わせて2人組でダンス!
こどもたちは、相手を動かし、動かされの関係性を楽しみつつ、踊っていました。

最後には皆で一つの円を作って、手をぎゅっと握り、それを隣の人に回していきます。
皆の中で一体感が生まれました。

言葉を介さず、身体で伝えていくことの面白さ。相手にゆだねることで生まれる表現の多様性。
友達と楽しく動いているように見えても、実はこどもたちはとても重要な創造的かつ社会的な学びをしているのです。

日野南小学校のこどもたち、平原さん、香取さん、お疲れ様でした!




さて、キッズダンスシアター・ダンス教育ラボが迫ってまいりました。
ダンス教育ラボではまだ参加受付しております。どうぞ奮ってご参加ください!

【ご予約・お問合せ】
info@school-dance.jp
「お名前」「希望プログラム」「連絡先」をお知らせください。




2015年1月20日火曜日

いよいよ今週末!告知動画です!


いよいよ今週金曜日と日曜日に迫ってまいりました!
キッズダンスシアターはおかげさまで多くの予約をいただいております。
ダンス教育ラボは、まだご予約お待ちしております!

期間限定公開!昨年度開催された『ダンス教育ラボ』、ドキュメンタリー映像の第一線で活躍する藤井光さんによるすばらしい記録映像を1月25日までの期間限定で公開!どうぞこの機会にご覧ください。


またこちらは30秒ダイジェスト! お時間のない方はこちらをご覧ください!
https://www.youtube.com/watch?v=q8AkbF9-6BY



「ダンス教育ラボvol.2」

2015年1月25日(日)
14:00~20:00(受付13:30/出入場自由)


 料金:一般1000円/学生500円(小学生以下は無料)
ワークショップ②受講の方は追加500円、ラボトークのみの参加は500円


 会場:かなっくホール(横浜市神奈川区民文化センター)

http://kanack-hall.jp/map/

プログラム:
14:00~15:30 ワークショップ① ー見学編ー 講師:川合ロン
子ども向けワークショップの見学をします。普段は公開されないダンス教育の現場を垣間みる貴著な機会です。
16:30~18:00 ワークショップ② ー参加編ー 講師:楠原竜也
ワークショップを行う側/受ける側の両方に挑戦します。動きやすい服装でご参加ください。見学も可能です。
18:15~20:00 ラボトーク/ヨコハマアートサイトラウンジ vol.4
登壇者:太田早織、宮内康乃、川合ロン、楠原竜也
ワークショップ講師陣と神奈川大学の太田早織氏、作曲家の宮内康乃氏を迎え、コンテンポラリーダンスによるアート教育について多角的な視点からその可能性を切り拓きます。
共同主催:ヨコハマアートサイト事務局
【ご予約・お問合せ】
info@school-dance.jp
「お名前」「希望プログラム」「連絡先」をお知らせください。